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- No.2 - ヨーロッパに比べて爆発力を持った選手が誕生しにくい要因

 

常に上位選手を脅かす存在の選手、これは各国に必ずいます。爆発力を持った選手、遅かれ早かれこのように周りから思われている選手はほぼ間違いなくどこかで一気にランキングを急上昇させたり、大きな大会で勝ち上がってきたりするものです。実力が備わっているからこそ、そのように思われる存在ですので。

 

前回は同じテーマで、コート上に立つ選手の立場として書きましたが(http://truffle-kyukaku.com/?eid=282)、今回は周りで観戦されている選手の親御さんやコーチ側の立場で、爆発力を持った選手が誕生しにくい要因を挙げていきたいと思います。もちろんキーポイントになってくるのは、1セットマッチ/8ゲームマッチ形式と3セットマッチ形式の違いとなります。どうしても、この形式の違いによって試合後の選手への声の掛け方が変わってくる(大きな違いがあると)と思っています。

日本のジュニア選手の多くは、私は間違いなくヨーロッパのジュニア選手よりもオンコート上でのトレーニング時間が長いと思っています。最低でも週5〜6日、学校がある日でも終わってから3〜4時間。週末は試合、無い時は平日以上のトレーニング時間。これをヨーロッパの選手やコーチに伝えるとかなり驚かれると思います。私が良く聞くヨーロッパ選手の1週間の流れは、学校がある時などのオンコート時間は大体2時間まで(*もちろんコート上の選手数が異なるというのはあります)。朝練している選手は平日は日本の選手と同じくらいの時間になります。ただ、週末の大会が無い日は必ず1日オフを入れます(ほとんどの選手やアカデミーの決まりとして日曜日)。土曜日も軽めですので、トレーニングとしてはオンコートでは大体5.5日といった感じだと思います。そこに週2〜3回、1時間から90分のフィットネストレーニングをオンコートトレーニング後などに組んでいます(これも日本と異なる事情ですが、アカデミーはもちろん、ジュニア育成に力を入れている各国のクラブでは専属のフィットネストレーナーが在籍しているのが当たり前です)。いずれにしましても、間違いなく日本の大会で上位を目指しているジュニア選手の方がトレーニング時間は長いです。

 

少しテーマから脱線しましたが、それだけの時間をテニスに費やし、選手のご家族もそれに伴い日々遅くまでサポートされている事を聞きます。それが続く中で、いざ試合になって例え格上の同年代選手といえど、もし1−6や2−6というスコアで負けてしまうと、、、多くの皆様は相当な覚悟で試合前から絶対にこのような結果になっても言わないと心に決めておかないと、「これだけトレーニングしてきているのに(ある意味多くの事を犠牲にしてきている中で)やる気が感じられない」「なんであの場面であのようなことをした(もしくはあのような態度をとった)」ネガティブな事を考えればきりがないかもしれませんが、どうしても言いたくなるものです。それだけ、お子様のテニスに本気で日々サポートされており、お子様同様に多くの事を犠牲にされている証拠だと思います。上記のスコアだけではなく、1セットマッチや8ゲームマッチで勝ったとしても余程の試合内容ではない限り、課題のアドバイスの方が先行して、大切な試合内容で良かったところを褒めてあげる機会やコミュニケーションの回数が3セットマッチに比べてどうしても減ってしまうのは辛いところです。1セット目は簡単に落としても、2セット目以降7−6で取ってファイナルも取って勝てば、上記のアドバイスとは大きく言い方が異なるのは書くまでもありません。

 

そして、テーマとなる爆発力のある選手が誕生しにくくなるというのも、どうしても修正点や課題を試合後から言われ続けてしまうと(その後のレッスンでも)、多くの選手がやはり短期決戦でまずは勝てるよう堅実なプレースタイルを確立していこうと、選手として当然考えると思います。負けるのも辛いですし、その後に見られていた人達から色々といわれるのも回数を重ねると選手も嫌になるでしょう。。。これまでの上記のネガティブな内容に関係なく、なんとか褒めてあげられる回数を増やせる取り組みをして頂きたいです(その1つがしつこいですが、3セットマッチと思っています)。ジュニア選手によっては一生懸命プレーしたつもりでも中々伝わらなかったり、結果に結びつかない事も当然あるはずです。

 

錦織圭選手の代名詞ともなっている「エア・ケイ」もハードなトレーニングを積んで生まれたショットである一方で、多少は遊び心もあったでしょうし、そのショットを海外の試合でトライできる機会が多い中で身につけて武器にしていったと思います。例え結果的に負けたとしても、コート上で個性(展開力)存分に発揮して、そして自分の武器と思える事を繰り返しトライできる場を定期的に選手へ提供してあげてほしいと思います。

 

ヨーロッパテニス留学(遠征)HP http://www.masato-sugita.com/index.html

お問い合わせ先 masato.sugita824@gmail.com(椙田/スギタ)

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